TAICA HQ LIGHTING, SOUND & MEDIA INSTALLATION
2025年12月、株式会社タイカ(以下、タイカ)の本社移転に伴い、オフィスエントランスの一部演出・施工を担当しました。
これまで複数回、オルガテック東京コマニーブースで協働してきた株式会社SCAPEと再びタッグを組み、実現したいイメージの共有を重ねながら、ときにテクニカル側の視点からもプランを提案し、最終的な実装へと落とし込んでいきました。
今回担当したエリアは、自然の一部を切り取ったかのような植栽と、林を想起させる割板のデザインが印象的な空間です。
プリズムはスピーカーなどの音響設備の導入および、割板部分への照明演出、さらにその奥に広がるディスプレイへの映像演出を行いました。
映像、照明、音響といった、専門分野を横断したチーム編成を柔軟に組める点も、プリズムの大きな強みの一つです。
自然とモダンが融合したこのユニークなエントランス空間が、訪れる方々にとって、日々の癒しやインスピレーションをもたらす場となることを願います。
【本案件担当者コメント】
◼︎ プロジェクトマネージャー 荒川翔
本案件では、プロジェクトマネジメントのほかに、照明のディレクションとプログラムも担当しました。演出箇所である割板のところは背景がプロジェクションになっているので、映像と調和するような色味の調整をすることと、フォーカスの角度には気を使いました。
割板の力強さが映える空間なので、その印象は大切にしつつ、変化を出すために色の明るさのバリエーションも意識しました。多くの人が何度も通る場所ですので、様々な表情を楽しんでいただけるとうれしいです。
◼︎ 映像ディレクション 出羽岳史
映像を担当するうえで一番重視したのは、空間全体の雰囲気づくりです。
本物の樹木とデジタル映像は、一見すると相容れない組み合わせのように思えるかもしれません。しかし、映像とは実際には色のついた「光の集合体」です。自然の中にもそうした現象は数多くありますが、これまで私たちが手がけてきたいわゆる「映像」では、自然と調和させることや、空間全体における「光の一部」として組み立てることを意識する機会は、あまり多くなかったように思います。
モニターで演出するにせよ、プロジェクターで壁に投影するにせよ、その場所に設置する意味や、空間全体のなかでどう見えるかを、最大限に考慮しながら映像作りに挑みました。
空間演出という観点では、映像には照明に及ばない部分も多くあります。しかし、映像の強みである色や形の自由度を活かし、実際の照明に反射した水の模様や、天井から差しこむ太陽光による木漏れ日など、本来そこにはないはずの素材が存在しているかのような表現を取り入れました。また、森の一部を切り取ったかのようなオブジェから生命力が湧き出してくるような演出や、その奥にさらなる空間の広がりを感じられるような演出などを組み合わせることで、現実感と非現実感の境目が曖昧になるような空間を目指しました。
エントランスは会社の顔でもあります。タイカが扱う製品にも、自然を切り取り人工的に手を加えながらも、自然との融合や調和を感じられるものが多くあります。そうしたコンセプトを、空間全体から感じ取っていただけたら幸いです。
【案件名】タイカ本社エントランス 照明・映像・音響演出
【プロジェクトマネージャー】荒川翔
【照明ディレクション / プログラム】荒川翔
【映像ディレクション / コンテンツ制作】出羽岳史
【総合ディレクション】株式会社SCAPE
【楽曲制作】石川奎一郎
【撮影】永禮 賢 https://nsphotographs.jp/