『第73回さっぽろ雪まつり』大雪像「豊平館」プロジェクションマッピング

Client: さっぽろ雪まつり実行委員会
Deliverable: テクニカルディレクションテクニカルプロダクションプロジェクションマッピング
Year: 2023

Overview

『第73回さっぽろ雪まつり』大通会場にて、札幌市制100周年を記念してつくられた「豊平館」の大雪像にHTB 北海道テレビと共催でプロジェクションマッピングを行い、プリズムはコンテンツ企画・映像制作・プロジェクション機材/技術オペレーションを担当しました。

3年ぶりの会場開催となった本年は、8日間の会期中に大通り会場全体で175万人を動員し、コロナ前の2020年の157万5千人を大幅に上回る動員数となりました。プロジェクションマッピングは雪まつり全体の見どころの一つとなったほか、全国放送のテレビ番組内で特集を組んでいただくなど、大きな反響をいただくことができました。

写真提供：プリズム名誉会長深津修一

Context

本雪像は陸上自衛隊第18普通科連隊が制作しており、精巧に作られた多くの雪像の中でも特に精度が高いものとなります。（公式サイトより制作の様子：https://www.snowfes.com/news/569.html）
今では当たり前となりましたが、10年前にさっぽろ雪まつりの歴史上初めて雪像にプロジェクションマッピングを行った弊社としては、記念すべき市制100周年という節目に、10年前と同じ「豊平館」をモチーフとした雪像に改めてプロジェクションを行うという感慨深いプロジェクトになりました。

【開催概要】
会場：『第73回さっぽろ雪まつり』大通会場8丁目雪のHTB広場
期間：2023年2月4日(土)〜2月11日(土) ※会期中毎日　17:30～20:30
見覚えのある光景と共に映し出される札幌市制100周年の歴史。白銀のさっぽろ雪まつり会場に、きらきらと輝く豊平館が出現します。
※30分おきに1回上映予定。会期中毎日実施。会場の混雑状況で上映スケジュール変動

【第73回さっぽろ雪まつり】公式サイト：
https://www.snowfes.com/

Creativity

【上映コンテンツ】

タイトル：『豊平館と振り返る札幌の100年』

市制100周年を祝し、100年の札幌の歴史をなぞりながら、顕著な出来事などを華やかな映像と音楽によってドラマチックに純白の豊平館を彩る、約3分半のプログラムとなっています。

これまでプリズムと数多くの協働を行っているSynaptic Designs Inc. 代表取締役の亀田和彦氏を総合プロデューサーにお迎えし、映像制作にはCMからMVまで幅広いジャンルの映像を手がける映像ディレクターの野田絵里子氏、そして、北海道出身で世界的に活躍する作曲家・サウンドデザイナーの畑中正人氏を音楽制作にお迎えし、100周年にふさわしい特別なコンテンツをつくり上げました。

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企画・制作・映像技術　株式会社プリズム

コンテンツ制作　野田絵理子

音楽　畑中正人

主催　HTB 北海道テレビ

共催　株式会社プリズム

総合プロデュース　亀田和彦

写真提供：プリズム名誉会長深津修一

Skill/Challenge

01

■ 雪にプロジェクションする難しさ

完成予想図はあるものの正確な図面がなく、雪像特有の歪み等があるためオリジナルテンプレートを使って細かく調整を行う必要があります。
雪の重みで雪像全体が下がってきたり、温度が高いと溶けてしまったりと、日々雪像の形が変わるため、毎日のように投影位置の調整を実施しなければいけないことに加え、期間中に入る接続修復作業に際しても大幅な調整が発生することなど、建造物や壁面へのプロジェクションマッピングとは異なる難しさがあります。
02

■ 寒冷地の屋外仮設設営の難しさ

オペレーション用のプレハブ小屋は2階でクレーンが使用できないため、狭く急な階段を4人がかりで担いで搬入。サイドプロジェクターはクレーンでプレハブ小屋の屋根の上に設置し、ケーブルは雪の下に埋没しています。
街中での実施といえども、自然環境に対する柔軟な対応が求められました。